経皮的髄核摘出術後の治療方針について検討中です。
要件
要件は以下の3つで治療方針を考えています。
- 不便なく(痛み無く)体を動かせるようになる
- 「治療しても筋トレはできませんよ」というような治療法は避けたいと考えています。
- 治療行為の実行性
- 治療費用が高い、または地理的に治療を受けるのが困難な場合、その治療法に実行性はないと考えています。
- 再発抑止
- 再発を防ぐための方策も大切です。
椎間板ヘルニアでの発痛の仕組み
椎間板ヘルニアでは、神経が圧迫されても直接的な痛みが発生するわけではありません。痛みの原因は、以下のプロセスによるものです。
- 線維輪の破れと髄核の漏出: 椎間板の外側の線維輪が破れると、内部の髄核が外に漏れ出します。
- 発痛物質の生成: 髄核が漏れ出すことで、発痛物質が生成されます。この発痛物質が周囲の神経に刺激を与え、痛みを引き起こします。
- 神経の圧迫と症状の違い: 神経圧迫自体は主に痺れや麻痺を引き起こし、直接的な痛みの原因とはなりません。
このため、ブロック注射で痛みが一時的に軽減するのは、発痛物質の影響を和らげるためだと考えられます。
椎間板ヘルニア摘出術の概要
椎間板ヘルニア摘出術(ディスク摘出術)は、ヘルニアによって突出した椎間板の一部を取り除く手術です。主に以下の方法があります:
- 内視鏡手術: 小さな切開から内視鏡を挿入し、椎間板の異常部分を摘出します。
- 切開術: より大きな切開を行い、直接椎間板の異常部分を摘出します。
線維輪の取り扱い
手術において、線維輪に穴をあけるのは通常の手技です。
以下の点について理解が必要です:
- 摘出後の線維輪の処理:
- 線維輪の修復: 一部の手術では、線維輪を修復または縫合することもあります。ただし、すべての手術で行われるわけではありません。線維輪を縫合することが推奨される場合もあれば、自然に回復させることが前提とされる場合もあります。
- 線維輪の回復: 手術後、線維輪は自然に回復し、髄核の再発漏れを防ぐことを期待します。
- リスクと管理:
- 髄核の漏れ: 手術で線維輪に穴を開けることで、髄核の再発漏れのリスクがあるため、手術の技術やその後のケアが重要です。
- 縫合の必要性: 手術の方法や医師の判断によりますが、場合によっては線維輪の縫合が必要とされることもあります。縫合の有無は、手術の目的や患者の状態によって異なります。
縫合術の例
線維輪を縫合する手術法の一例として、以下のような方法があります:
- 人工的な縫合: 一部の手術では、人工材料を使って線維輪を修復する方法もあります。この方法により、線維輪が自然に回復するのを助けることができます。例えば、縫合術についてこんなのとか↓
線維輪の穴に人口メッシュを入れて塞ぐとか↓
http://www.medillustrationstudio.com/MLPersonalInjury.aspx?ProdId=46
海外の筋トレユーチューバーは、穴を塞ぐのは当然であるかのように話してるし(1:46以降)↓
www.youtube.co日本では線維輪縫合(塞ぐ)付きの椎間板ヘルニア摘出術はあるのだろうか?
ざっと調べた限りでは、ヘルニアを摘出するだけで、穴は塞がない様子。
椎間板の再生と修復の現状
椎間板は血管がないため、自然な再生が難しいとされていますが、最近の研究では将来的に再生治療が進展する可能性もあります。
たとえば、以下のような進展が期待されています:
- 再生治療の研究: 東海大学などで進められている椎間板再生の研究は、まだ先の話ですが、将来的には椎間板や線維輪を再生する治療が現れるかもしれません。
- 治療の現状: 現在のところ、椎間板の再生レベルには至っていませんが、椎間板の健康を保つための治療法は検討されています。健康的なゲル状の椎間板に近づけることで、ヘルニアの再発を防ぐ可能性があります。
東海大学がやっているような椎間板再生は、結構先の話だと思うので直近では、期待はできません。再生レベルじゃなくても、少しでも椎間板を元気にする治療は無いだろうか。健康的なゲル状の椎間板に近づけば、ヘルニア戻しもできるかもしれない。。。
圧力低下手術(経皮的髄核摘出術)
- 手術の効果: 圧力低下手術(経皮的髄核摘出術;PD法)は、椎間板の液体圧がまだ低下していない場合に有効です。液体圧が極端に低下している場合には、この手術が効果を示さないことがあります。
- 手術の結果: 私の場合、この手術で一定の効果が見られたことから、椎間板はまだ新陳代謝が可能な状態であると考えています。この点からも、手術よりも椎間板を元気にする治療が選ばれるべきかもしれません。
線維輪や椎間板を元気にする治療を考えたいと思っています。
椎間板を元気にする治療法
- 鍼灸:
- 期待する効果: 鍼灸に対する期待は、椎間板が必要とする栄養素を体内の組織が効率よく利用できるようにすることです。鍼灸が体内のエネルギーや血流を改善し、椎間板の健康をサポートする可能性があります。
- 実績: 鍼灸の効果については個人差があり、科学的な裏付けが完全にはないため、まずは試してみることが大切です。
- 食事とサプリメント:
- 栄養摂取: 食事やサプリメントで十分な栄養を摂取することも重要です。椎間板の健康に良いとされる栄養素を意識して摂取することで、間接的にサポートできます。
- 睡眠:
- 十分な睡眠: 質の良い睡眠は体の回復や修復に重要です。椎間板の健康維持にも役立つでしょう。
まとめ
椎間板の再生治療や修復の可能性は将来的に期待されますが、現時点では以下の治療法が考えられます:
- 鍼灸や他の治療法で体内の環境を整え、椎間板が必要な栄養素を効率的に利用できるようにする。
- 食事やサプリメント、睡眠などで体全体の健康をサポートする。
鍼灸や他の治療法の効果についてはまだ科学的な証明が不十分ですが、試してみる価値はあるかもしれません。
自己管理と専門家のアドバイスを組み合わせて、最適な治療法を見つけることが重要です。